5月4日にイギリスのニューマーケット競馬場で2000ギニーが、翌日には同じくニューマーケット競馬場において1000ギニーが開催されました。これらのレースは長い歴史を誇っていて、クラシックレース第1弾としても知られています。

2000ギニーは1809年に創設され今年で211回目を迎え、1000ギニーは1814年に創設されて今年で200回目を迎えます。どちらも日本のレースでは考えられないような長い歴史を持ち、過去にこれらのレースに勝利した馬の中には伝説的な名馬も多数います。

今年の2000ギニーはライアンムーア騎手が騎乗するTenSovereignsが1番人気に推され、この馬は世界的な調教師としても知られるA.オブライエン師が管理しています。2番人気も同じくオブライエン厩舎に所属するMagna Greciaで、こちらのジョッキーはオブライエン調教師の息子であるD.オブライエン騎手でした。

直線1マイルの競走であり、多くの馬が芝コースの真ん中辺りを進み、一部の馬がその左右を走ります。直線コースならではの走り方ですが、日本の場合は外ラチに徐々によっていくのに対しイギリスの場合は異なるようですね。結果的にはMagna Greciaが内側から脚を伸ばして勝利し、2着に入ったKing of Changeも内を通っていた馬です。1番人気の馬は残念ながら5着に敗れ、はじめての敗戦となりました。

1000ギニーはD.イーガンが騎乗しているQabalaが1番人気に推され、続く2番人気にはJ.オブライエン調教師が管理するIridessaが推されていました。J.オブライエン調教師は上記のA.オブライエン師の息子であり、Iridessaの騎手がJ.オブライエン調教師の兄ですから、オブライエンファミリーがイギリスやアイルランドにおいて大きな影響力を持っていることが分かります。

1000ギニーの勝者となったのは7番人気でA.オブライエン調教師が管理するHermosaです。この馬にはW.ローダン騎手が騎乗しており、これでこの馬は初GI制覇となりました。人気薄ではありましたが父はヨーロッパを代表する大種牡馬のGalileo、母父は活躍馬を多数送り出しているピヴォタルです。

2000ギニーと1000ギニーが終わるといよいよイギリスではダービーとオークスの話題が増えてきます。約800mほど距離が増えるのでダービーやオークスに向かわない馬もいるかもしれませんが、そういった馬たちはセントジェームズパレスSなどを目指すことでしょう。

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