日本馬が海外のトップクラスの主要GIを制覇することは本当に難しく、特に凱旋門賞やブリーダーズC、ドバイWCは特に難易度が高いと言われていました。しかしそんな中ヴィクトワールピサがオールウェザーで行われた2011年のドバイWCを見事に制し、東日本大震災後の日本に勇気と感動を与えてくれました。その際に騎乗していたのが、その時点ではまだJRA所属の騎手ではなかったデムーロ騎手で、この勝利はヴィクトワールピサ陣営にとっても、そしてデムーロ騎手にとっても特別なものとなりました。

暴露王が見守る中、この年ドバイWCに出走した日本馬は全部で3頭。ヴィクトワールピサとトランセンド、そしてブエナビスタでした。ブエナビスタが比較的注目度合いが高かったものの、終わってみれば1着ヴィクトワールピサ、2着トランセンドという日本馬のワンツーフィニッシュとなり、興奮した競馬ファンは多いでしょう。

ヴィクトワールピサは早い段階での引退でしたが、競走成績を振り返ってみると、3歳時には皐月賞と有馬記念を制し、4歳時にはドバイWCを制するという、他の馬ではなかなか真似ができないような実績をしっかりと残しています。

現時点で種牡馬としての成績はそれほど優れたものではありませんが、一応GI馬を輩出しています。しかしもっと大きなポテンシャルを有していると思われるので、今後の活躍に期待です。